@article{oai:kansai-u.repo.nii.ac.jp:00009031, author = {宇惠, 勝也 and Ue, Katsuya}, issue = {6}, journal = {關西大學商學論集}, month = {Feb}, note = {本稿では,Crémer and Khalil(1992)の分析に依拠しながら,企業(エージェント)が自分のタイプ(投資プロジェクトの収益性が高いか否か)についての情報を,契約が提示されてから締結されるまでの間にコストをかけて収集するかどうかを選択できる状況の下で,銀行(プリンシパル)が,借手である企業と貸付契約を締結する場合の最適契約設計について検討した.具体的には,情報それ自体の非対称性というよりはむしろ,情報収集コストにおける非対称性の役割を重要視し,宇惠 (2007)のモデルに企業の情報収集決定を導入した.企業はコストさえかければ情報を収集することができるのに対して,銀行は情報収集する機会を持たないという過程が重要である.本稿では特に,企業が契約締結前には自分のタイプを知るためにコストがかかるものの,契約締結後にはコストをかけずに自分のタイプを観察できるケース,すなわち,戦略的情報収集のケースにおける最適貸付契約を分析した.その結果,最適契約設計の問題を企業に情報収集させない契約に限定して分析できることが明らかとなった.企業に情報収集させない契約が最適契約となるということは,均衡においては情報は対称的となり得るということである.しかしながら,たとえ情報が対照的であっても,契約条項は企業の持つ(情報収集上の)比較優位性によって実質的な影響を受ける.つまり,企業が契約締結前に自らの直面する投資プロジェクトに関する調査を実行しなくとも,企業がそれを行う能力を持っていることが契約条項に影響を及ぼす可能性がある.}, pages = {41--54}, title = {戦略的情報収集と最適貸付契約}, volume = {52}, year = {2008} }