@article{oai:kansai-u.repo.nii.ac.jp:00008148, author = {長久, 領壱}, issue = {1}, journal = {關西大學經済論集}, month = {Jun}, note = {他者に全く実害を与えないならば、そして目撃者が全くいないならば、道徳を気にせずに自己利益を追求してもよいのか(大場(1992))。これが本稿で扱う問題である。この問題に対する私の解答は以下の二つである。(1)大場(1992)の提起した問題の一部は、それらを道徳の問題としてあくまで捉えようとするならば、実は経済学でいう共有地の悲劇の問題に転化せざるをえない。従って一見他者に実害なきように見えても、本当は実害をもたらすという意味で、彼の問題設定は不適切となる。(2)他者に全く実害を与えない、そして目撃者が全くいないというが、それは行為者が事件そのものを秘匿することによって初めて確保される状況である。そうである以上、この事件を秘匿したいとする行為者自らの動機と行動は道徳判断の対象となりうる。そして、仮に秘匿すべきではないと判断されれば(大場(1992)が挙げる例ではそうなる可能性が極めて高いのだが)、もはや大場(1992) の問題設定は成り立たない。}, pages = {49--69}, title = {[研究ノート] 実害なき密室での違反、それでも道徳を気にする理由 : 大場健氏の問題提起に答える}, volume = {49}, year = {1999} }