@article{oai:kansai-u.repo.nii.ac.jp:00022422, author = {加戸, 陽子}, journal = {関西大学人権問題研究室紀要}, month = {Mar}, note = {書字の問題は限局性学習症以外の神経発達症をともなう子どもにおいても指摘されている。そこで書字技能および各神経発達症における書字のつまずきに関する論文のレビューを行い、書字技能の発達過程と技能の諸側面に関連する認知・運動機能および、つまずきの特徴と背景要因についての研究動向を整理した。自閉スペクトラム症(ASD)では、部分に対する知覚・認知が優勢であるとする報告や、実行機能の状態、ASD症状および不注意症状の程度が文字の大きさや判読性のみならず書字速度や協調運動にも影響をおよぼすことが指摘されており注目された。注意欠如・多動症では、判読性の問題に関する指摘が多く、ワーキングメモリーや不注意症状との関連が示されている。また、発達性読み書き障害では書字困難の背景に視覚認知の問題の影響を指摘する報告が散見され、視覚認知に関するアセスメントによる確認が重要と考えられた。発達性協調運動症では書字のつまずきの背景に運動パターン形成の困難が推測されている。書字のつまずきの背景要因は各神経発達症によって異なり、併存症状がある場合にはこれらの要素が単独もしくは複合的に影響することも推測される。これらの報告は従来から特別支援教育で指摘されている、つまずきの特徴を明確化し、個に適した支援につなげることの重要性を裏付けるものと考えられる。, 本研究は独立行政法人日本学術振興会の科研費(17K04387)による助成を得た。}, pages = {61--82}, title = {神経発達症をともなう子どもにおける書字のつまずきに関する研究動向}, volume = {83}, year = {2022} }