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  1. 1100 学部・機構・専門職大学院
  2. 経済学部
  3. 關西大學經済論集
  4. 第75巻 第2号

銀行与信構造変化とコーポレートガバナンスを巡る一考察

https://doi.org/10.32286/0002003498
https://doi.org/10.32286/0002003498
3c80f7fd-4126-4b0d-83f3-6d70e7b72e32
名前 / ファイル ライセンス アクション
KU-1100-20251110-04.pdf KU-1100-20251110-04.pdf (637 KB)
アイテムタイプ 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1)
公開日 2025-11-05
タイトル
タイトル 銀行与信構造変化とコーポレートガバナンスを巡る一考察
言語 ja
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_6501
資源タイプ departmental bulletin paper
ID登録
ID登録 10.32286/0002003498
ID登録タイプ JaLC
アクセス権
アクセス権 open access
アクセス権URI http://purl.org/coar/access_right/c_abf2
その他のタイトル
その他のタイトル One Aspect of Banking Activity : from the Standpoint of Corporate Governance
言語 en
著者 原田, 輝彦

× 原田, 輝彦

WEKO 18387

ja 原田, 輝彦

en Harada, Teruhiko

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概要
内容記述タイプ Other
内容記述 1 銀行の法人に対する与信=融資(貸付)、出資可否検討プロセスである審査は、資金を貸して(出資して)法人債務者から元本及び利息、配当金が確実に返って来るか否か事前検証する情報生産活動である。銀行与信は、銀行が有する3つの固有業務である(ⅰ)預金(ⅱ)貸付(ⅲ)為替の中で利益を獲得する最重要部分を担う一方で、社会全体の経済的厚生を維持・発展・向上させている。審査、すなわち情報生産は貸付実行・資金交付後、完済に至るまで長期に亘って爾後に起こり得る条件変更、延滞、破産、会社更生等与信後も決算報告徴求は固より債権管理の一環として、適時・適切に債務者信用状況の変化に応じて銀行自身の債権者コーポレートガバナンスを巡る状況についても監査している。時系列で述べれば、これらは原因となる金銭消費貸借契約証書貸付実行以前の申し込み受付開始段階にまで遡る。銀行審査は、社会科学的視点に基づく客観的証拠の収集・判断と経営者面談、事業所実査等民法が定める「善良なる管理者の注意義務」を満足させるに足りる範囲で、銀行内部で行われる監査と併せて金融庁検査・日銀考査等による外部監査にも堪えられる水準を求められる。与信実行後、銀行は法人債務者との間で行う債権管理業務に留まらず、最悪の場合司法手続に移行後は期限の利益を喪失させて繰上弁済請求等債権回収最終段階に入る。すなわち、社会が銀行に対して明示的に、あるいは黙示的に要求する公明正大な銀行与信実施と、結果としてそれが不調に終わった時点でも説明責任を果たす実務慣行があるところにも顕われている。2 ところで、銀行与信原資の圧倒的大部分を占めるのは預金である。業法である銀行法が厳重に規律する枠組みを銀行は確実に守らなければならない。冒頭に記した(ⅰ)預金は銀行だけに許されている信用創造機能発揮の源泉である。従って、銀行はバブル経済全盛期に社会から期待されるプロフェッショナルとしての与信を果たせなかったことを改めて反省しなければならないことになる。審査をお座なりにして結果として築いた膨大な不良債権の山を、バブル崩壊後、巨額に上る国民の血税を注入して2000年代半ば頃までに再び金融正常化に辿りついた歴史事実には重い意味がある。3 金融が経済に齎す付加価値を考える時、間接金融が戦後の日本に多大な貢献を果たしたことは、経済史の上からも確かである。銀行が集めた当座預金、普通預金である要求払預金は、わざわざ現金に一旦取り換える必要もなく手形・小切手、振替制度を利用することでそれ自体直ちに決済手段として機能している。現金通貨と同じ機能を果たしており、特に企業の要求払預金は個人よりはるかに巨額で、大金になればなるほど内国為替・外国為替共に紛失・盗難リスク等からの遮断、確実性等の観点から現金決済は望ましくない。預金勘定を持つ銀行経由資金決済は中央銀行が背後に必ずいる、という究極の信用に支えられていることからも明らかである。このように、時々刻々日々営まれる実体経済プレーヤー間で発生する赤字主体と黒字主体間で生じる資金過不足を仲介する銀行には重要な役割がある。4 本論攷は銀行与信行動に注目する。戦後日本の大蔵省銀行局行政は、戦災復興→高度経済成長→1970年代の2回に亘る石油ショックを転機に安定成長→国際化推進へ舵を切った経緯がある。通産省と共に経済成長に要する資金割当を大蔵省が実施して来たことは学会でも知られている。この流れを受け、日銀の金融政策と共に戦後日本では間接金融主導の歴史が続いて来た。戦後長らく続いた①長短金融分離、②預金・貸出金利統制等業界内で競争制限を行う護送船団方式の下、展開された銀行局行政があった。この政策は1970年代末頃~1990年代後半頃までに及ぶ長期間を掛けて、21世紀入りする前後には今日展開されるアメリカ型直接金融とも類似する与信行動が信用力の高い大企業については、直接金融がそこそこのウエイトを占めるようになったことで確認される。一方で、本論攷後半で詳説する日本経済の二重構造に起因する①ほんの一握りにしか過ぎない大企業と、それ以外の圧倒的大多数を占める中小・零細(小規模事業者を含む)企業の間で見られる格差が拡大している。更に、②大企業で観察される内部留保充実による間接金融の役割が低下している現状を踏まえると、政府統計を読む限り両者の間で銀行与信行動が変わってきたことが明らかになっている。科学的視点に基づく大企業審査と中小・零細(小規模事業者を含む)中小企業審査では謝絶を含め、定性的判断に依拠せざるを得ない商業手形等による短期与信が中心となり、証書貸付による長期安定資金供与までには至らないお寒い債務者信用状況が相変わらず継続している。5 結論として、①銀行与信行動は信用に値する審査資料作成可能な大企業とそうでない圧倒的大多数を占める中小・零細(小規模事業者を含む)企業間では、同じ対応ができない状況が継続していることになる。つまり、銀行は彼らに対する審査が大企業に適用する精密な与信審査は計数精度巧拙如何によっては実施し難い可能性があること。②金融庁が今日推進している銀行与信(審査)実施にあたり、債権保全強化措置たる物的担保や個人保証徴求に頼らず、与信対象プロジェクトから新規に稼得される増加収益に着目したフロー収支に基づいた与信判断優先が困難視される蓋然性が高いことが予想される。既存事業資産を物的担保徴求して担保余力計算が可能である事例を除き、銀行与信構造変化を進める金融庁当局の政策に銀行が従えない可能性が残る。無論、金融庁が主導して促進されつつある動産担保制度と合わせ、目下制度導入研究過程にある、と仄聞される事業担保制度等借手が新たに取り得べき補完手段が軌道に乗れば、与信可能と判断される余地はある。銀行業は勿論慈善事業ではない。前述銀行が有する固有業務の1つである預金を危険に曝す与信は背任である。「冷静な頭脳と温かい心」を持って、与信する銀行でありたいが、その一方では立場こそ違うにしても貸手も借手も共に善良な管理者の注意義務を果たす責務を負っている。当該論点を筆者は、日本政策金融公庫法人与信データに基づき執筆された上杉威一郎『中小企業金融の経済学─金融機関の役割 政府の役割─』日本経済新聞出版2022年を参照した上で結論を述べていることを付記して筆を置く。以上
言語 ja
書誌情報 ja : 関西大学経済論集

巻 75, 号 2, p. 105-123, 発行日 2025-11-10
ISSN
収録物識別子タイプ PISSN
収録物識別子 04497554
書誌レコードID
収録物識別子タイプ NCID
収録物識別子 AN00046869
著者版フラグ
出版タイプ VoR
出版タイプResource http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85
出版者
出版者 関西大学経済学会
言語 ja
キーワード
言語 ja
主題Scheme Other
主題 日本経済の二重構造
キーワード
言語 ja
主題Scheme Other
主題 審査
キーワード
言語 ja
主題Scheme Other
主題 情報生産
キーワード
言語 ja
主題Scheme Other
主題 債務者信用状況
キーワード
言語 ja
主題Scheme Other
主題 債権者コーポレートガバナンス
キーワード
言語 ja
主題Scheme Other
主題 関西大学
キーワード
言語 en
主題Scheme Other
主題 Kansai University
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Ver.1 2025-11-05 06:24:10.429154
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