@article{oai:kansai-u.repo.nii.ac.jp:00012893, author = {竹口, 智之 and 山本, 晃彦 and 末吉, 朋美}, journal = {関西大学高等教育研究}, month = {Mar}, note = {本研究は、予備教育機関に在籍する大学院進学希望留学生が、いかなる経緯で研究計画書を作成し、提出したかを分析したものである。研究計画書執筆には執筆手順のような技術的なものだけではなく、所属教育機関や、今後入学を希望する教育機関との交渉力など、社会文化能力の分析が必要である。また研究計画書執筆を通じて学習者が、何に葛藤し、達成感を得ているのかを、学習者側の視点から考察する必要性がある。このため、本稿では予備教育機関X大学Yセンターに通学する3名の留学生を対象に、複線径路・等至性モデルを用いて、「研究計画書を提出する」に至った径路を描写した。分析の結果、以下のことが明らかになった。まず、入学前に〔日常での気づき〕があるかないかによって、その後の執筆への取り組みが異なることである。次に3名は大学院受験や研究計画書執筆に際し、母国の入試システムの違いや、それまで求められていた記述(多くは「作文」の授業)とは次元が異なるものであることである。一連の分析から、進学を悩む学生はテーマが確定していない時期に、等至点である研究計画書がどのようなものかを知ることで次に進むことができた。また、テーマが確定していない時期が続く学生には研究計画書の執筆をただ促すのではなく、ライティング技術を高めるための学習指導を進めることでテーマが決まればすぐに研究計画書が執筆できる状態になるという効力感を持続させ、不安を解消させることが対策として考えられる。一方、研究計画書を完成させたものの、なかなか大学院の先生に受け入れてもらえない場合は、教員からの支援が大きく作用すると考えられる。教員は研究計画書の推敲過程が大学院入学後にも繋がることを説明し、さらにレベルの高い研究計画書を執筆するのを支援し続ける必要があると思われる。}, pages = {99--111}, title = {社会文脈的視点を取り入れた研究計画書執筆過程 : X大学Yセンターの留学生を対象に}, volume = {10}, year = {2019} }